櫟野寺樹木葬墓苑の十三重の石塔が見える風景

樹木葬とは

生きた樹木を墓標とする埋葬方法です。また自然に還る埋葬方法として、近年注目を集めているお墓が樹木葬です。 漠然としたイメージはあるものの、もっと詳しく知りたい方、今までのお墓とどう違うのか等ご説明します。

樹木葬の特徴

樹木を墓標とした”お墓”

樹木葬とは、墓石ではなく、生きた樹木を墓標とするお墓です。 桜やモミジなどシンボルとなる木の周りに埋葬するタイプや、草花などで彩られたガーデン風など様々なタイプがあります。散骨との違いは、必ず墓地域と定められた場所に”埋葬”するお墓ということです。

※散骨は、ご遺骨をお骨とわからないぐらいまで粉骨しなければならず、粉骨したお骨を海や山などに撒くことをさします。墓地域以外で散骨することは可能ですが、どこでもいいわけではなく、散骨する場所には特に注意が必要です。

櫟野寺樹木葬墓苑の杉苔と楓の風景

1代のお墓

従来のお墓だと、先祖代々といった形で、引き継ぐ必要があり、継承を前提としたお墓でした。しかし樹木葬の場合、1代限りのお墓として跡継ぎを必要としないのが基本です。

永代供養

樹木葬の多くは、お寺が代わって永代に渡り供養する永代供養のお墓となっています。そのため「お墓を継ぐ人がいない方」だけでなく、「子供に負担のかからないお墓」、「無縁にならないお墓」として選ばれています。

費用の負担が少ない

当苑の場合、なるべく人工物を置かないタイプのため、墓石はもちろんプレートなどない杉苔に覆われた墓苑となっています。そのため墓石代は掛かりません。

お墓に掛かる費用として、従来の石のお墓だと墓石代が掛かります。樹木葬のタイプによっては、自然の土の中に埋葬されるため、墓石というものはないので墓石代が掛かることはありません。霊園によっては墓石が形を変えコンパクトなプレートを置くタイプもありますが、従来のお墓に比べ小さくシンプルになっており、費用が安く抑えられます。

櫟野寺樹木葬墓苑の2つのゾーンの風景

樹木葬の埋葬方法

当苑の場合、骨壷に入ったご遺骨を、さらし木綿に移し替え土の中に埋葬いたします。時間を掛けて自然に還る埋葬方法となっています。

墓苑によっては、紙製の骨壷に移し替え埋葬したり、石に囲まれたカロートに骨壷のまま埋葬するところがあると聞きます。必ずしも全てが自然に還る方法ではありませんので、事前に管理している霊園や寺院に問い合わせてから選ぶのがいいでしょう。

個別・合葬タイプ

当苑では、正確に計測した区画毎に埋葬する個別タイプとなっています。

樹木葬には、大きく分けて個別タイプと合葬タイプがあります。従来のお墓のように区画分けされていて、1つの区画に墓所使用で定められた人数だけが埋葬されるのが個別タイプです。合葬タイプの場合は1つの空間に、他の方のご遺骨と一緒に埋葬されることになります。

樹木葬の気を付けること

山林保護のため、埋葬する場所に植樹をするタイプのものなどは、郊外から離れた山中にあることが多く、自然との一体感がありますが、周りには自然そのままの植物が多く生え手入れが難しく墓参することが難しいものがあります。

また埋葬方法は、全てが自然に還る方法ではなく、霊園によって自然に還らない方法などもあり、自身の希望する埋葬方法と違う場合があります。事前に調べておくのが重要です。

これは良い所でもあるのですが、季節によって墓苑の景観が変わるところです。例えば桜の花や、色とりどりの花が植わっているのが特徴の樹木葬でも、実際に現地にいってみると、季節が違えば、桜は咲いておらず、草花も少ない時期かもしれません。自然との一体感のある樹木葬地ほど、季節を感じることができますので、今だけでなく、年間の風景を想像しながら墓苑選びをするのが良いと思います。

土の中に直接埋葬する場合は、遺骨を取り出すことはできません。従来のお墓の場合、改葬といって、お墓の引っ越しをすることができますが、土の中に埋葬する場合、取り出すことができません。